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【再生医療】症例(4)90代女性 動脈硬化(および慢性疼痛)
2021.11.06
治療前
治療後
ご相談内容 |
4~5年前に大学病院で腹部大動脈瘤(AAA)のステント手術の既往がある方。1年半ほど前に足指を怪我し、その後他院で皮膚移植をしたものの改善しませんでした。疼痛が強く主治医に足切断を勧められるもご本人は救肢を切望していました。 当院を受診した際には、潰瘍はほぼ改善していましたが、小指および親指側の疼痛と血行障害を認めました。その後、点滴治療、足浴などの通院加療で小指の疼痛はほぼ消失しましたが、親指側の疼痛改善に極めて難渋している状態でした。 そこで、閉塞性動脈硬化症による末梢循環障害の改善を目的とした自己間葉系幹細胞移植による再生医療で症状の改善を目指すこととなりました。 |
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治療方針 |
足の潰瘍はほぼ改善した状態。小指側のみならず、親指側の痛みと、血行障害を認めました。動脈硬化を客観的に判断する以下の検査結果(5月)から、動脈硬化と診断、再生医療対象となりました。 【IMT/CAVI/ABI】
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治療経過 |
①2019/5/14 カウンセリング後、検査にて動脈硬化の診断、再生医療の意思を確認し、同日、細胞培養のための脂肪採取および血清用採血を実施しました。 ②2019/6/8 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)投与初回 ③2019/6/10 経過観察 ④2019/7/5 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)投与2回目 ⑤2019/7/23 経過観察、検査 【IMT/CAVI/ABI】
⑥2019/8/16 ADMSC(自己脂肪由来間葉系幹細胞)投与3回目 |
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治療状況 |
1回目の投与後から足指の疼痛は減退し、2回目投与の後の検査では、ABI、CAVIの動脈硬化症の指標が改善、ABIは1を超え、病的な状態を脱しました。今後も継続していく意思を頂いていましたが、入院により治療は中断、現在培養した細胞は冷凍保存で保管中です。 |
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治療期間 |
2か月間で2回投与、その後1か月以上間を空けて3回目の投与。 |
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費用 |
治療総額:約200万円(税別) |
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治療のリスク |
・採血時:穿刺部疼痛、皮下出血、神経障害 |